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市報松江 2019年3月号

コラムタウンレポーター 守りたい歴史、文化

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島根県松江市 クリエイティブ・コモンズ

[東出雲町]石倉達也さん

私は現在、社業の傍ら公益社団法人松江青年会議所に所属しています。青年会議所では青少年の健全な育成を目的とした事業や、市民のための祭りとして水郷祭の昼間のステージ運営や祭りの企画を行うなど、松江市のためにさまざまな活動を展開しています。
今現在、松江市では人口流出や高齢化社会による担い手不足が深刻となり、一部の団体では存続が危ぶまれています。松江青年会議所でも影響が出始めていて、会員数も年々減少しています。何も対策をしなければ、今のような活動を今後も続けていくことは難しくなっていくことでしょう。
松江市は城下町を中心とした和菓子、茶の湯の文化、出雲国風土記、ホーランエンヤなど素晴らしい歴史や文化、祭りが花開いていますが、以前、瓦の生産地であったことをご存じでしょうか?
私は曽祖父から続いている瓦屋の4代目として働いています。現在、石州瓦の施工販売をしていますが、30年前までは瓦の製造を主に行っていました。生産地の意東でできる瓦なので意東瓦と呼ばれ地元に広く流通していました。瓦の窯で煌々(こうこう)と燃える炎の中に石炭をくべる祖父の姿や、焼きあがった瓦の窯出し風景を幼少期のころの思い出として覚えています。しかし、時代の流れと共に生産者は減少し、現在では製造をしていません。城下町の一部を形成していた地元産の瓦も残念ながら使うことができなくなったのです。一度、途絶えた物や文化を元に戻すことは容易なことではありません。
文化の喪失は人々の活気をなくし、地域の疲弊につながっていきます。地域の課題は山積していますが、まずは故郷に住む私たちが地域の宝をしっかりと認識し、誇りを持つことが大切だと思います。そして、松江の素晴らしい歴史、文化を次代に継承していかなければなりません。その一助となるべく、今後も青年会議所の活動を通して地域に貢献していきたいと思います。

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